ご挨拶

平成29年11月3日 文化の日、自宅に-古布、リサイクル着物と小物たちのお店-をオープンしました。
再び着物を楽しみたいと思ったのは2013年祖母の和箪笥が我が家にやって来たことがきっかけです。祖母の生き方を写しこんだその箪笥や着物、小物たちはわたしの心に火をつけ、着物に対する思いや日本的な生き方に
いっそう目覚めていったという次第です。翌年、勤めている会社でのカルチャー教室で『和裁教室』、『着物の着付け教室』も主催し、自ら学び始めました。学べば学ぶほど奥が深く、その豊かな世界に魅了されていきました。日本の自然の宝を活かした気の遠くなるような根気のいる手仕事は例えようもないくらい神聖で、この大いなる『文化の結晶』を日本人が纏(まと)うことの意味も次第に理解することとなりました。そう考えると今の日本の『生活』はどうなのでしょうか?子供たちに本当に『大切な物』を残せていけるのでしょうか?そんなザワザワした気持ちにも背中を押されました。贅沢に生活したいのではありません。『日本人として心豊かにしっかり生活したい』のです。その為に着物は彩り=パワーを与えてくれる一つと考えています。『衣』だけではありません。『食』にしても『住』にしても同じことが言えます。消えゆきそうな『日本のかたち』に危機感を覚えます。どうかわたしと一緒に考えてくださいませんか?

プロフィール

幼い頃から、「それぞれ人には役割があるんだよ。」と言われてきました。高校を卒業しても成人してもその役割とやらは分かりませんでした。結婚しても子供を産んでもこれが自分の役割と感じることはできません。それがある事件をきっかけに次第に分かり始めたのです。人生の大きな舞台でわたしはある役(role)を演じています。とてもいい役とは言えません。汚れ役です。それを今わたしが演じることが、とても必要だというは確かです。わたしがその汚れ役を演じることで世の中が良くなればいいのですが、最後までやり遂げられる為にはパワー(彩り)が必要なのです。私にとりそのパワーを与えてくれるのが着物です。京都生れの父、呉生れの母から産まれ呉で生まれ育ちました。厳しく育てられました。苦労しながらも真剣に生きてきた祖先たちを思うと自然と力が湧いてきます。最終章を迎えた今、大変な時代を生きる子供たちの支えとなり、明るい健全な未来を見ることができれば幸せです。きっとあなたもそう感じているはずです。そんな気持ちで日々の思いを言葉にしてみます。